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【情シス・管理職必見】生成AI利用を「禁止」から「安全な活用」へ

実務に即したAI利用ガイドライン策定のポイント

ChatGPTやMicrosoft Copilotをはじめとする生成AIは、文書作成や情報整理、議事録の要約など、さまざまな業務の効率化に役立つツールとして急速に普及しています。

一方で、

  • 「情報漏えいが心配で導入に踏み切れない」
  • 「社員が勝手に生成AIを利用しており、管理できていない」
  • 「どこまで利用を認めればよいか判断できない」

といった課題を抱える企業も少なくありません。

生成AIの利用を一律に禁止することは簡単ですが、それでは業務効率化や生産性向上の機会を失ってしまいます。

これから企業に求められるのは、「AIを禁止すること」ではなく、安全に活用するためのルールを整備することです。

なぜAI専用の利用ルールが必要なのか

従来の情報セキュリティポリシーだけでは、生成AI特有のリスクを十分にカバーできません。

例えば、次のようなリスクがあります。

■ AIによる誤情報(ハルシネーション)

生成AIは、もっともらしい内容でも事実とは異なる回答を生成することがあります。

そのため、AIの回答をそのまま利用すると、業務上の判断ミスや顧客への誤案内、法的トラブルにつながる可能性があります。

■ 機密情報の漏えい

顧客情報や設計図面、契約書などを安易にAIへ入力すると、利用するサービスによっては情報管理上のリスクが生じる可能性があります。

■ シャドーAIの増加

会社が許可していない生成AIを社員が独自に利用する「シャドーAI」も大きな課題です。

利用状況を把握できなければ、情報漏えいやコンプライアンス違反のリスクを適切に管理することはできません。

AI利用ガイドラインに盛り込みたい4つのポイント

経済産業省・総務省の「AI事業者ガイドライン」でも、AIを安全に活用するためのガバナンスの重要性が示されています。

企業では、次の4つのポイントを明確にしておくことをおすすめします。

① 利用できるAIサービスを明確にする

利用を許可する生成AIを定め、契約内容やデータ利用ポリシーを確認します。

また、業務内容に応じて「機密情報を扱える環境」と「一般的な用途に利用する環境」を区分することも重要です。

② AIへ入力できる情報を定める

次のような情報は、原則として一般向け生成AIへ入力しないルールを設けることが望ましいでしょう。

  • 個人情報
  • 顧客情報
  • 契約書
  • 未公開の営業情報や知的財産
    など

情報の重要度に応じて入力可否を明確にすることが、安全な運用につながります。

③ AIの回答は必ず人が確認する

生成AIは業務を支援するツールであり、最終判断を行うものではありません。

そのため、

  • 内容の正確性
  • 数値や法令
  • 著作権
  • 偏った表現や差別的な内容

などを人が確認する運用を徹底しましょう。

これは「Human in the Loop(最終判断は人が行う)」という考え方にも通じています。

④ 教育とインシデント対応を整備する

ルールを作るだけでは十分ではありません。

社員へのAIリテラシー教育や、誤利用・情報漏えいの疑いが発生した際の報告フローを整備し、継続的に見直していくことが重要です。

ルールは一度作って終わりではない

生成AIを取り巻く技術やサービスは日々進化しています。

そのため、一度策定したガイドラインを固定するのではなく、

  • 社会情勢や法令の変化
  • 新しいAIサービスの登場
  • 社内で発生した事例

などを踏まえ、定期的に見直していくことが重要です。

このような継続的な改善により、安全性と利便性を両立したAI活用を実現できます。

まとめ

生成AIは、企業の生産性向上や業務効率化に大きく貢献する一方で、適切なルールがなければ情報漏えいやコンプライアンス上のリスクを招く可能性があります。

だからこそ重要なのは、「AIを禁止すること」ではなく、「どのような条件であれば安全に活用できるのか」を明確にすることです。

経営層・情報システム部門・現場が共通のルールを持ち、安全にAIを活用できる環境を整えることが、これからの企業競争力につながります。

【参考】
総務省 AI事業者ガイドライン
経産省 AI事業者ガイドライン

※本記事は2026年7月15日時点での情報を元に掲載しております。最新情報は省庁公式ページにてご確認ください。