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IPA「情報セキュリティ白書2026」公表!AI時代に中小企業が見直したいセキュリティ対策
2026年10月19日、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)より「情報セキュリティ白書2026」が発行されました。
今回の副題は、「サイバー防御新時代:諸刃の進化に備えよ」です。
AIの急速な進化は、業務の効率化や生産性向上に役立つ一方、サイバー攻撃にも悪用される可能性があります。また、自社だけでなく、取引先を含めたセキュリティ対策の重要性も高まっています。
今回は、情報セキュリティ白書2026の注目ポイントと、中小企業が取り組みたいセキュリティ対策についてご紹介します。
AIは、文章作成やデータ分析など、さまざまな業務で活用されています。一方で、サイバー攻撃に悪用されるリスクにも注意が必要です。
例えば、次のような脅威が考えられます。
これまで、不自然な日本語や誤字脱字は不審なメールを見分ける手掛かりの一つでした。しかし、文章が自然だからといって、安全なメールとは限りません。
送信者の名前やメールアドレスだけで判断せず、添付ファイルやURLを安易に開かないこと、金銭の振込先や口座変更などの重要な依頼は別の手段で確認することが大切です。
情報セキュリティ対策で見落としがちなのが、取引先を含めた「サプライチェーン」のリスクです。
例えば、建設業では、元請企業、協力会社、資材業者など、多くの企業が情報をやり取りしながら業務を進めています。
その中の一社がサイバー攻撃を受けると、図面や見積書、工程表などの情報が漏えいしたり、システムが使えなくなったりして、ほかの企業の業務にも影響が及ぶ可能性があります。
つまり、自社のセキュリティ対策は、自社を守るだけでなく、取引先との信頼関係や事業継続を守ることにもつながります。
情報セキュリティ白書2026では、中小企業の対策水準を高める取り組みとして、「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」や「サイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)」などについても取り上げられています。
今後は、取引先からセキュリティ対策の状況を確認される機会が増えることも想定し、日頃から対策を進めておくことが重要です。
大がかりなシステムを導入する前に、まずは基本的な対策を確認してみましょう。
① OSやソフトウェアを最新の状態に保つ
パソコンやネットワーク機器、業務ソフトウェアの更新を確認し、脆弱性を悪用されるリスクを低減しましょう。
② 多要素認証を導入する
パスワードだけでなく、スマートフォンなどを使った追加認証を組み合わせることで、不正ログインのリスクを低減できます。特に、メールやクラウドサービスなど、社外からも利用できるサービスは確認が必要です。
③ 不審なメールやファイルに注意する
送信元や依頼内容を確認し、少しでも不審な点があれば、メールに記載された連絡先ではなく、普段使用している電話番号などで本人に確認しましょう。
④ バックアップと復旧手順を確認する
データを定期的にバックアップするだけでなく、実際に復元できるかを確認しておくことが重要です。バックアップ自体が攻撃の影響を受けないよう、保存先やアクセス権限にも注意しましょう。
⑤ 社内のルールと緊急時の対応を決める
AIサービスに入力してよい情報の範囲、アカウントやパスワードの管理方法、事故が発生した際の連絡先などを明確にしておきましょう。担当者が不在でも対応できるよう、複数の社員が把握しておくことも大切です。
情報セキュリティ対策は、一度システムを導入すれば完了するものではありません。
新しい攻撃手法や脆弱性が次々と登場するため、利用している機器やサービスの状況を定期的に確認し、必要に応じて対策を見直すことが重要です。
また、社内に専門のIT担当者がいない企業では、何から手を付ければよいのか分からないこともあるでしょう。
そのような場合は、まず自社で利用しているパソコン、ネットワーク、クラウドサービスなどを整理し、現在の対策状況を把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。
IPAの「情報セキュリティ白書2026」では、AIの進化に伴う脅威や、サプライチェーン全体でのセキュリティ対策など、企業が押さえておきたい動向が取り上げられています。
中小企業にとっても、サイバー攻撃は決して他人事ではありません。
まずは基本的な対策を見直し、自社の業務や規模に合ったセキュリティ対策を継続していくことが大切です。
【参考情報】
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
「情報セキュリティ白書2026」
※本記事は、2026年10月19日時点で公表されている情報を基に作成しています。制度や対策に関する情報は、今後変更される可能性があります。